テックブログ+音声の新しい可能性

 Voicyでバックエンドエンジニアをしているみっきーです。Voicyに入社したのは2020年1月でもうすぐ1年10ヶ月になります。あっという間ですね。入社してから2021年8月まではエンジニアリングマネージャーをしていて、開発組織全体を見ていました。今回はその中の施策の一つとして「テックを愛するVoicyのエンジニアが集まって音声配信をする「voi-chord(ボイコード)」の立ち上げとハイライトをまとめました。企画はバックエンドエンジニアの河邑がおこない、私はプロデューサーのような立場で関わりました。

ボイコードの企画が始まったのが2020年9月です。1年続いていて、37回の放送、200フォロワー、約6500回の再生回数になりました。初期のコンセプトは、「テクノロジー・エンジニアリングの話題を中心に、毎回トピックを決めて雑談形式に話ていく」でした。これは今でもブレていなく、エンジニアが集まってワイワイ話すチャンネルになっています。放送時間は1回10分程度で業務の負担のならないように小さく始めました。テックブログとなると書くのに何時間もかかってしまいがちですが、音声はさくっと録音して、すぐに公開することができるので、コンテンツ作成としてはかなり作りやすいなと、実際にコンテンツを作ってみて気づくことができました。とはいえ、週1回放送していこうという意気込みですが、やはり継続していくというのはとても大変です。対談するメンバーを見つける、トーク内容を決める、大きなトピックはあるけどまだ話せない開発中のことなど、四苦八苦しなから放送内容を決めていきました。37回の放送の中でハイライトとなったところを時系列に紹介します。

最初の悩みはチャンネル名をつけるところから

 最初に苦労したのはチャンネル名です。チャンネル名はボイコード(voi-choard)になりました。これは「Vocal Chord(=声帯)」とエンジニアの「Code」をかけた造語です。これは決まった時はめっちゃテンションがあがりました。普段、書いているコードと音声の要素が含まれた内容になっており、一言で言えるチャンネル名になるというのは何事にも変えがたい気持ちになりました。ちなみに、他にボツになったチャンネル名もご紹介します。「ボイストログラム」は、Voiceとスペクトログラムを掛け合わせてみました。声を見える化して分析してみよー的なニュアンスです。「エッジボイシー」は、「エッジボイス」という力強い声の出し方からつけたタイトルです。他にも、その当時、河邑がテスラが発表したサイバートラックにはまっていたので、「サイバートラックFM」という、響きだけはカッコいいが放送の中身がよくわからないといのもありました。僕も好きなチャンネル名でした。

まずは初めてみる、最初の一歩が大事

 こちらが第1回の放送です。まだまだ何をどう話していいかわからない感じのぎこちなさが残る感じですね。 いろいろ準備するよりは、まず一度発信してから考えようということで、まず何でもいいので始めてみることが大切です。

初めての人気放送

 3回目に放送したのが、第3回「先生、音って何ですか」です。えもさんという普段の仕事はプロダクトマネージャーですが、レコーディングエンジニアとしての経験もあり音の波形をみるだけで飯が何杯でも食べられる方がいるのですが、彼が誰にでもわかりやすく音について解説してくれる放送が放送再生回数を伸びしてくれました。いつも聞いている音声ですが、少し深ぼって解説した内容になっておりどういう放送だとみんなが聞いてくれるのかがわかった時期でした。

タイトルコールを入れてみる

 6回目からタイトルコールが入るようになりました。長く続いているチャンネルを聞いてみると、最初のチャプターに必ずお決まりの声が入っています。これをタイトルコールと呼びます。パーソナリティさんによってはスポンサーコールを入れたりもします。はじめにいつもの声を聞くことで、あっこの人の放送がこれから始まるんだという気持ちになりますし、覚えてもらいやすくもなります。そこで、我々もタイトルコールをいれることにしました。いろいろ考えましたがシンプルに「〇〇のボイコーーーード」です。〇〇の部分はその放送でホスト役の人です。最初は、「ごろーのボイコーード」で始まりました。ボイコードは1つのチャンネルを複数のエンジニアで気軽に放送する場にしており、今日は誰のトークかな? というガチャ要素も含まれています。テキストと違って音声はその時の気持ちが声として表れます。ハイテンションでスタートするのか、落ち着いてスタートするのか、その時の声のトーンによって変わっていきます。最近では、タイトルコールが定着してきていて、みんなもタイトルコールを入れてくれるようになるとデータが集まるようになってきました。そうしたところデータ分析チームが各メンバーのタイトルコールを比較して分析したり、同じ人のタイトルコールを集めて声の感情分析するといった新しい活用方法にも繋がりました。

目標設定する

 継続的に月4回を配信してきたのですが、だんだんと1人で運用するのがつらくなってきた時期でした。 また特に目標設定も作っていなかっため、何を目指して配信するのか迷う時期でもありました。ちょうど期が終わるタイミングでしたので、初めて目標設定をおこないました。その時のKGIはフォロワー200人、再生回数5000回です。ざっくり倍の目標数字でした。これが多いのか少ないというより、目標設定があることでみんな数字の達成を祝うこともできますし、どういった放送だとフォロワーが増えるのか、再生回数が増えるのかを身をもって体験することができました。

月例会議、定例コンテンツ、ドッグフーディング

 放送が開始してから半年がたっていました。月例会議とは月に1回みんなでどんなテーマで話そうかアイデアをもちより、今月は何について話そうか決める会です。最初の月例会議は2021年3月3日に行われました。 テーマとしては、ゲストを読んで話を聞く、最近の気になるテックニュース、今月の気になる開発話でした。またこのころから一緒に運営するメンバーを集うことになり、パーソナリティデビューしたメンバーが増えました。作るだけではなく、話し手としても利用する側となり、自分達が書いたプログラムを自分たちで使うという側にもなりドッグフーディングができるようにになりました。

初めての生放送、そしてパーソナリティとの初コラボ収録

 音声の収録機能の部分はみんなが入社する前に書かれたプログラムで、ボイコードのメンバーが関わっていない機能でしたが、2021年7月に生放送機能がリリースされたことで、生放送を使った収録はボイコードのメンバー全員が開発に関わった機能を利用して初の放送になりました。生放送に裏話については、第31回「開発チームが明かす!Voicy生放送開発秘話」 で話しています。 [31回目のボイコードの放送を埋め込む]

生放送機能を使った収録は第33回「初生放送!」、第34回 セキュラジ松野さんと一緒に。初生放送コラボ会です!で話しています。

そして、テックブログ 2.0に向けて

 2.0というとWeb2.0から始まった新しい利用法を指す流行語ですが、今後は筆者の音声がついた記事をテックブログ2.0にしていきたいな思っています。最近ではPodcast付きの記事も増えてきていますが、テック系の記事はまだまだです。いままでは対談した内容を文字起こしするケースもが多いですが、次にくるのは書いた文章について、この記事が書いてみたんだけど実際に読んでみてどう?といった感想放送をつけてみたり、後日談的なトークをつけみたりするのも面白んじゃないかと思っています。せっかく熱い思いで記事を書いたのに、その熱量は文字には表れません。熱量には小説のように巧みな文章表現が必要ですが、テックブログとなると難しいのでそこはぜひ声で表現してみましょう。

ということで、テックブログ2.0を体現する放送はこちらの放送になっています。

では、次回もお楽しみに。みっきーでした。