音声プラットフォームVoicyのチャンネルレコメンド改善プロジェクト:第一弾

こんにちは。

Voicyでデータアナリストをしているたからっちです。

今回は、データチームで行っているVoicyのチャンネルレコメンド改善プロジェクトについて紹介しようと思います。

なお、このプロジェクトについての記事は今後何回かに分けて投稿する予定です。

初回となる今回は、プロジェクトの説明と検証第一弾で行った内容について簡単に紹介していきます。

※レコメンドというかなり重要な部分を扱っているため、検証結果に関してはほんの一部だけの紹介になっています。プロジェクトの進め方や、音声サービスならではの考え方をメインに読んでいただけると嬉しいです。

voicy.jp

目次

1 プロジェクト概要

まず初めに、このプロジェクトの概要について簡単に説明します。

1.1 レコメンドの改善場所

Voicyのアプリホームには、2つのレコメンドセクションがあります。

  1. チャンネルレコメンド(以降は、CHレコメンドと記載)

  2. 放送レコメンド

今回のプロジェクトでは、その中のCHレコメンドの改善を行っています。

1.2 レコメンド改善の目的

目的は、より多くのユーザーが聴きたいと思えるCHに出会えるようにするためです。

そして最終的には、多くのCHを聴くようなユーザーが増えて、より楽しんでVoicyを使っていただけるのを目指しています。

1.3 プロジェクトの進め方

私を含めたデータチームのメンバー3人それぞれで、どういった軸でレコメンドすれば聴きたいCHに出会えるかの仮説を立てて、それを1つずつABテストで複数ステップに分けて検証を行う進め方をとっています。

それぞれで仮説を立てて1つずつ検証していく理由としては、音声のレコメンドには未知な部分が多く正解がないので、レコメンド軸もバリエーション豊富にし、多方面から検証したいという狙いがあります。

動画を見たり商品を購入するのであれば、とりあえずアプリを開いてみて、サムネや商品画像で気になるものがあればそれをタップするというのが起きやすいと思うのですが、音声の場合は事前の期待値が読みにくい分それが起きにくいという特徴があります。

そんな中で、最初から似たようなレコメンドだけを行ってしまうと、最適解に辿り着くのが難しく、得られる学びも少ないかもしないという懸念がありました。

なので、あえて別々でレコメンド案を考えてバリエーション豊富なレコメンド軸を検証し、その中で筋がよさそうな軸でさらに深掘りしていくことで、音声レコメンドを開拓していきたいという意図があります。

2 プロジェクト開始までの経緯

なぜ今、このレコメンド改善プロジェクトを始めたのかの説明をしていきます。

2.1 レコメンド提供開始以降は手付かずだった

Voicyアプリホームのレコメンドセクションは、2020年の大型アップデート時に提供を開始しました。

一般的なレコメンドロジックを参考にしていて、定性的にはユーザーにとって興味のありそうなCHがレコメンドされるようになっています。

ただ、それ以降は改善に手をつけられていなかったので、そのレコメンドが最適なのかがわかっていない状態でした。

もしかしたら、これまでの運営で見えてきた知見を活かせばより良いレコメンドになるかもしれないし、今あるレコメンドの方が良いかもしれない。

この辺りが全然わからないので、別ロジックを検証してみようというわけです。

2.2 レコメンド改善の必要性が高まった

もう1つの理由として、レコメンド改善の必要性が高まったということもあります。

Voicyではこれまで、より使いやすいアプリを目指して多くのアップデートを繰り返してきていて、たくさんの施策も行ってきました。

その中で見えてきたこととして、単純な見せ方の変更や機能追加では、より多くのCHを聴いたりする体験を作り出すのがかなり難しいということでした。

じゃあどうすれば多くのCHを聴いてもらえるようになるのかと考えた時、そもそもユーザーは、何を重視して聴くという判断に至っているのかが明確にわかっていないという課題がありました。

その課題をレコメンド改善を通すことで、解決できるヒントが見つけられるのではないかと考えています。

3 第一弾の検証軸

第一弾の検証軸は、聴いたことのないCHよりも聴いたことのあるCHをレコメンドする方が、聴きたくなるのでは?です。

これは、これまでの運営で見えてきた知見を反映させたものです。

途中で触れたと思いますが、音声の場合は事前の期待値が読めない分、とりあえず聴いてみるというのが起きにくい特徴があります。(厳密には、そういう特徴があると考えています。ですが)

なので、聴いたことのない知らないCHよりも過去に聴いたことがある知っているCHの方が、期待値が読めて聴く行動に至りやすいと考えました。

上記の思考からルールベースでロジックを考えて、過去に聴いたことがあるCHが出やすいようにしたレコメンドを検証しました。

ちなみに、過去に聴いたことのあるCHをレコメンドするという至ってシンプルなロジックなのですが、実際のユーザー体験を考えていくつか工夫を加えました。

1つあげると、ランダム性を加えたということです。

毎日同じCHがレコメンドされるよりも、日毎に違うCHがレコメンドされる方が体験としては良いだろうということで、ランダム性を加えています。

4 第一弾の結果

第一弾の結果ですが、検証軸であった過去に聴いたことのあるCHは聴かれやすいはずという仮説は、どうやらそれっぽいということが見えました。(あえてそれっぽいとさせていただきます笑)

他にもいくつかの学びがあったのですが、これ以上をお伝えするのはちょっと難しそうなので、ここまでにさせてください、、

一番知りたい部分だとは思うのですが、すみません、、、

5 今後の検証について

今後も、いくつかのレコメンドロジックの検証を予定しています。

ちょっとだけお伝えすると、自然言語処理を使ったり、属性軸のレコメンドだったり。

そちらについての記事も、このvoicy tech blogで掲載していく予定ですので、どうぞそちらも楽しみにしていてください!(このプロジェクトの次回記事は11/14(月)を予定しています)

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tech-blog.voicy.jp