パーソナリティダッシュボードを改善した話

自己紹介

こちらは Voicy Advent Calendar 2021 16日目の記事です。

初めまして、株式会社Voicyでデータアナリストをしている翔斗です。 Voicyでは、パーソナリティやリスナーが楽しく継続して発信・聴取するために行っている施策の分析や社員がより楽に正しく意思決定を行えるように現状の分析や行動のサポートを行なっています。

本日はVoicyがパーソナリティ向けに提供している分析用のダッシュボードを改善した話をしていきます。

必ずしも数字をもとに動かないといけないわけじゃないということを踏まえてお読みください。

分析画面を開くけど、なにを見ていいかわからないパーソナリティの目にとまったらいいな。

1. Voicyには2つのアプリ+web画面がある

まず前提の知識としてVoicyでは

  • 再生専用(リスナー向け)のアプリ
  • 収録専用(パーソナリティ向け)のアプリ
  • 再生用(リスナー向け)のWeb画面
  • 収録用(パーソナリティ向け)のWeb画面

があります。

今回話題にするのは 収録用(パーソナリティ向け)のWeb画面赤く囲まれているデータ分析のページで見れるダッシュボードになります。

2. Voicyのパーソナリティはどんな数値を見ることができるのか

データ分析をクリックすると

このような画面に切り替わります。

ダッシュボードの項目は全部で33項目あり、下記のような順に並んでいます。 項目としては、

  1. パーソナリティの発信に関する項目※画像1枚目
  2. リスナーの聴取に関する項目※画像2枚目
  3. 放送に関するサマリ※画像3枚目
  4. 放送の詳細※画像4枚目

となっており、かなり豊富にさまざまな視点から分析できるようになっています。

これは他社のサービスと比較しても引けをとらないほど豊富なデータになっています。

3. なぜリニューアルすることになったか

今どんなものが観れるかわかったとこで、『なぜVoicyはパーソナリティの分析画面をアップデートすることにしたのか?』ということを話していきたいと思います。

理由は、大きく2つあり、

  1. パーソナリティファーストを謳う中で、パーソナリティからの要望に答えたかったため
  2. 他社の音声サービスに引けをとらないデータを提供するため

になります。

『詳細に分析したい』『自分の放送の改善をし、リスナーの役に立つようにしたい』などの要望がある中で、Voicyとしては『パーソナリティファースト』と謳っている通り、パーソナリティの要望にはできるだけ答えたいと考えています。また、音声にさまざまな企業が参入し盛んになっている業界の中でも他社を圧倒できるように豊富なデータ分析画面を提供する必要があるからと考えたためです。

4. リニューアルする際に意識したこと・気をつけたこと

リッチでパーソナリティが見易いデータを提供すると決めたらやることは決まってきます。

  • パーソナリティはどんなデータを見たいのか?
  • どんな表示の仕方をすれば良いか?

を考え、実行に落としていきます。

パーソナリティはどんなデータを見たいのか?

ここでまず行ったのは、各プラットフォームがどんな項目を表示しているかです。 画像のように音声プラットフォーム以外も含め何を表示しているのかを洗い出していき、『何が見れるのか?』『何を見せたいのか?』を見ていきます。

その上で、実際に配信している方に

  • どんな項目を見ているのか?
  • その項目を見る理由は何か?
  • どんな項目が足りていないか?

などインタビューしていく中で、

  • 継続していっていることが分かる可視化
  • 放送に対してどんな反応・行動が行われているか

が分かることが重要だと判断しました。

どんな表示の仕方をすれば良いか?

どんなことを欲しているかがわかったところで、どんな表示にすればそれが満たされるかを考えていきます。

まず、大きい情報を先に見れるように全体のサマリを用意します。

チャンネルの健康診断ができるので、細かく見ない人はここだけ見れば大丈夫です。

今どうなっているのかという立ち位置をざっくり把握できたところで、【継続していっていることが分かる可視化】が分かるように週何回どんな配信をしているか?累計でどれだけ配信しているかなどを表示していきます。

自分が継続していうことが可視化され、日々放送を積み重ねて頑張っていることを可視化します。

最後に【放送に対してどんな反応・行動が行われているか】として、新規リスナー・既存リスナーがどのような行動をしているか・どんなリスナーが聞いているかのデモグラ・フォロワーの行動など詳細に表示していきます。

それでも足りない人のためにリスナータブ・放送タブを用意し、放送詳細ではどの離脱しているか?・どこからリスナーが来ているのか?などまで詳細に分かるようにしていきました。

5. ここを見てほしい!

最後に改善していった中でもここを意識して欲しいなという項目2点だけ紹介します。

  1. リスナーのデモグラ
  2. 放送詳細

リスナーのデモグラ

ここでは自分が発信しているのはどんな相手なのかが分かります。

話している相手が明確になることで、どんな放送をしていくかの方針を立てることができると思います。

放送詳細

ここでは放送ごとにもどんな人がどの程度聞いてくれて、どんなタイミングで離脱しているか?が把握できます。

離脱が多いポイントは何か?などを改めて聞き直してみることで、どんなことを求められているのか・どんなことに興味がないかなど理解でき、次の放送へ改善していくことができます。

終わりに

ダッシュボードをみることでさまざまな情報が分かり改善できると書いてきましたが、初めに書いたように

必ずしも数字をもとに動かないといけないわけじゃない

ということだけはわかった上で、より良いパーソナリティ生活を過ごせるよう改善していただけるとありがたいです。

そして今回の改善で満足せず、使用者の変化に合わせてより完璧なダッシュボードへとこれからも改善を続けていきたいと思います。