まずはメンバーに責任を持たせて、その後カルチャーにしなさい
はじめに
こんにちは、Voicyで開発部門の責任者をしている @yamagenii です。 この記事はVoicy Advent Calendar 2024 の25日目の記事です。(今もう言わないこれ?)
この間某イベントでVPoEの方と話していて、「チームのエンジニアメンバーが発信をしないんです、どうしたらいいですかね」という話をしていました。 Voicyの発信文化は今でこそ定着をしていますが、発信0の状態から今の状態を作っていて、色々試してきたのですが、一番効いたのが組織開発プロジェクトを立ち上げて、エンジニアに頑張ってもらうことだったので、今日はそれを紹介していきます
発信実績
20名弱の組織ではあるが積極的にトライをしています。全員の分、紹介できなくてごめんね!
Qiita Advent Calender 5年連続!!
音声発信CH voi-chord
主催イベント Startup Angular
社員のカンファレンス登壇
各種LT登壇
New Relic User Group Vol.12 3周年&アドカレLT祭り - connpass
blogももちろん
メンバーが技術発信するプロジェクトを立ち上げて、責任からカルチャーまで醸成をしていこう
工数の確保
ガチレスすると「技術発信する意味ある?」という話をマネージャや経営陣として、エンジニアのリソースを取るみたいなところからになります。
基本的に技術発信はPR的な文脈になるので「長期的な認知として効果はあるけど、直接的な効果や短期的な効果は目に見えづらい」という形になります。エンジニア目線で考えると「やった方がいいけど、実際忙しいし、正直効果上がる実感ないしモチベーション湧かない」という目線もあります。
そう言った目線がなかなか発信しないということになる障壁になっていると考えられます。
長期的な効果にコミットする時はマネジメントが重要です、目標と活動進捗を管理してあげないとアウトプットは出てこないです。人間はそんな強くないのです。お尻を叩かれた方が楽なのです。 なので、割り切って説得しましょう。週1時間のエンジニアの工数くれと。1時間なら説得はしやすいのではないでしょうか?
ちなみにVoicyは効果は追えてないですが、面接の時にカンファレンスやイベントの登壇、技術書典、ブログなどのアウトプットを見てきたというのは毎回言ってもらっていて、効果を実感できています
工数とったらどんなプロジェクトで管理する?
メンバーが主体的に進められるプロジェクトとして設計をします。
技術発信は
という側面があります。そのため、発信習慣が染み付いているエンジニアが存在しているのだと考えられます。 「決まっているからブログを書く」という責任の側面も大事ですが、その次は「双方にとってやった方がいいからやる」という行動習慣=カルチャーまで落とすことができるのが大きい特徴です。
そこまで考えるとより良いプロジェクト設計になります。
Voicyでは、エンジニアメンバーは基本的に、週に1時間好きなエンジニア組織開発プロジェクトにジョインして開発以外のことを実施することになっています。
エンジニア組織開発プロジェクトは、エンジニア組織をより良くするために目標を立てて達成するプロジェクトです。
その中のテーマとして「外部発信」は必ずあり、そこで発信の促進をしています。
時期によって音声に注力したり登壇やイベントに注力したりなどがあるのですが、技術発信は必ず入れていて、そのメンバー達が発信のKPIを設計して管理をします。
例えば、半期でエンジニアのブログの発信数を〇〇件以上や、外部のイベントの登壇数を〇〇件以上などKPIを設計して、やり方はPJのチームで意思決定をします。
組織開発プロジェクトの効果
自分事になる
プロジェクトの達成と達成方法を自分たちで決めるので、自分事化が進みます。成功も失敗も自分の責任です。
- 自分たちで目標を作ってオーナと決裁
- 自分たちで目標の到達方法を決める
- 目標の達成度を個人目標でも持つ
チームでの相互監視による管理
チーム定例で確認しながらそれを進めるので、進捗のマネジメントもお互いに自然に生まれます。 マネージャが管理する雰囲気をあえて作りません。
メンバー自身の発信によるカルチャー醸成
自分事化は実はチームでも生まれます。
目線を自分ではなくてチームに向けることはカルチャー醸成にとって重要です。
自分と隣で働いているメンバーが「ブログ更新してよ〜」というようなコミュニケーションが自然と発生するようになります。 技術トップがたまに「ブログを書いてよ」と言うよりはるかに効果的です。
何のKPIをおくと良い?
メンバーとブレストしてくれ!
「月に一回誰かが外部に登壇する」とか、「週一回ブログアウトプット」とか、色々あると思いますが、エンジニアのモチベーションを掘るためにエンジニアから出てくるものを実施しましょう
良かった施策の紹介
たくさんあるのですが、紹介をします
zennの開設
自分のアセットになる、投稿しやすいのが大きいです。エンジニアが技術の記事を投稿して、Voicyの組織の下にもつくけど、見え方としてもその人の記事として溜まっていくので、それが好評で最近はzennで投稿するケースが増えています。
このテックブログは皆書いてくれない、、、!
他の企業さんとのイベント開催
チームで管理するといいよのメリットで企業さんと一緒にやるとより襟を正しながらそれが進んでいきます。
また他の企業さんのナレッジやイベントの幅も広がり、面白さやつながりも増えるので、積極的に声をかけると良いと思います
プロポーザル一緒に書く会
大型カンファレンスのプロポーザルをお互い持ち寄り、レビューをし合うイベントです。
プロポーザルも1人で書くと閾値が高いけど、チームで管理をしあうと進むという例です。 みんなで大型カンファレンスに挑戦する雰囲気はVoicyはボトムアップで生まれました
音声発信
採用広報の音声発信進んでますよ? まだ知らない人は下をチェックしてください
まとめ
責任とカルチャーを醸成するための組織開発プロジェクトをVoicyでは実施して、自発的なアウトプットが生まれるようになりました。
すぐに効果が出るものではないので、まずはAdventCalenderを書き切る!みたいな目標を皆でワイワイ達成するみたいな目標を作ってたくさんコミュニケーションをするきっかけを作るなどが良いと思います