テスター初心者必見!?テスト実施時の心得5選

はじめに

こんにちは。VoicyでQAエンジニアをやっているまっつんです。

この度Voicyにテスターの仲間が増えまして、テスター未経験ということで私が教育?の担当もやっています。
私自身一度基本に立ち返ってみようと思い、過去の実例を交えながらテスト実施時の心得をまとめてみました。

心得 基礎編(テスト以外にも言えるレベルのこと)

①些細な不具合でも報告する、握りつぶさない

当たり前ですね。でも意外とできない人がいるんです。
やったことがある方ならわかると思いますが、不具合報告って意外と面倒なんですよね。
不具合の概要、詳細、実施環境、再現手順、再現確率、想定原因などフォーマット次第ではありますが、記載することが非常に多く時間がかかってしまいます。

過去にPLを務めたテスト案件で以下のようなことがありました。
不具合の修正確認を行なっていたテスターが軽微な不具合を発見した。
しかしテスター目線では修正箇所と関係なさそうな箇所であったため報告をしなかった。
あとのテストフェーズでその不具合が検出され、実は今回の修正の影響で埋め込まれたもので、他の不具合にも繋がってしまうようなもので、追加修正が必要になった。

このように一見小さな不具合であったとしても報告を怠ることで手戻りが発生したり、場合によっては本番環境に大きな不具合を埋め込んでしまうことにも繋がります。
報告しなかった場合、なぜ不具合を検出することができなかったのかを、後で調査する際に詰められるかもしれません。
テスターの方は自分の身を守るという意味でも、検出した不具合はしっかり報告しましょう!

②嘘はつかない

これも当たり前ですね。テストに限った話ではないですが嘘はいけません。
具体的には「テストしてない」のに「テストした」ということ。

似たような感じのテストケースが大量にあると、めんどくさく思ってしまうことは誰しもあると思います。

「こっちのテストがOKだったしこっちもOKでしょ」って考えてしまいたくなるのは分かります。
でもだからといって実際に実施していないのにOKをつけてそこに不具合があったらどうなりますか?

不具合報告の件と同じで、なぜ不具合を検出することができなかったのかを、後で調査する際に詰められるかもしれません。
私ならガン詰めしちゃうかも(笑)

経験則ですが実施してないのにOKをつけちゃう理由の第一位が「期限までに終わらなさそうだったから」です。
そうなる前にできるだけ早いタイミングで上長と相談しましょう。
期限を伸ばしてもらったり、人員追加してもらうなど策はあるはずです。
きっちり相談をしていたならば、仮に間に合わなかったとしてもそれはあなたの責任ではありません。
でも嘘をついて不具合を見落としていた場合それは完全にあなたの責任です。

③多分こうだろうで実施しない

これもテストに限った話じゃないですね。
分かりづらいテストケースってありますよね?
条件が抜けていたり、画面名が抜けていたり、色んな意味に捉えることができたり・・・
これはテスト設計者が悪いです。

しかしテスト実施時にわからないまま、「多分こうだろう」で実施して、万が一手順が間違っていたらどうなりますか?

①期待結果通り動作しない
期待結果通り動かないということは不具合であるということ。
不具合報告をすることでをれを確認した人が気づいてくれるでしょう。
しかし同様の項目がたくさんあった場合、やり直すとなれば大変な労力が必要となります。
「5分の確認が済んでいたはずなのに、再実施に5時間もかかってしまった・・・」なんてことになるかもしれません。

②なぜか確認結果OKとなってしまい、不具合に気づけない
こっちは最悪です。
不具合を見つけるためにテストを行なっているのに、その意味がなくなってしまいます。
たまたま間違えた箇所に不具合が潜んでいる確率は低いでしょう。
しかし絶対起きない保証はないのです。
絶対起きないのであればそもそもテストなんて必要ないのですから。

応用?編

④視野は広くもつ

以下のようなテストケースがあったとします。 再生ボタンを押したら以下のような画面になり、放送が再生されました。 これはOKですか?
何か気づくことはありませんか?
コメントやいいねなどのボタンが表示されているセクションが丸っと消えていますね。

確かにテストケースの「放送が再生されること」は満たしているのでテストケースはOKとなります。
しかし本来表示されているべき箇所が消えているのでこれは不具合となります。
開発者もテスト設計者も予期していなかった箇所に不具合が潜んでいることはよくあります。
ガッツリ時間をかけてテストケース以外の箇所をあちこち確認する必要はありません。
ほんの少しだけ視野を広く、テストケース以外の箇所にも意識を向けると不具合検知できることが増えるのではないでしょうか。

⑤楽できるところは楽をする

①や②で述べたようなズルはダメですが楽をすることは悪いことではありません。

テスト実施の中には色んな楽の可能性が潜んでいます。
例えばテストを実施していく中で何度も入力するようなもの。
毎回手打ちなんて馬鹿馬鹿しいですよね。
コピペしちゃえばいいんです。

他にもメールアドレスを何度も入力しなくちゃいけないテストの時は、メールアドレスを辞書登録しちゃうとか。

また以下のようなテストケースがあったとします。 皆さんはどのような順番でテストを実施しますか?
上から順番にやりますか?

それを決める前にまずテストケース全体をざーっと眺めてみましょう
全体を眺めるとテスト条件で使用するアカウントが3つあり、色んな箇所に散り散りになっていることに気づくと思います。
このことに気づければ実施する順番が変わると思います。
アカウントAの項目を先に全て実施、次にアカウントB、次にアカウントCのようにすると効率よく実施できると思います。
 ※その他の条件などテストケースによってはこの限りではありません
このように最初に全体を眺めることで効率よく楽にテストを実施することができるかもしれません。

少し余裕が出てきたら楽できる方法はないか考えてみると良いでしょう。

最後に

いかがでしたでしょうか。
ここに記載した5点はどれも、ほんの少し意識するだけで効果があると確信しています。
テストを行う方はぜひ頭の片隅にでも残しておいていただけると幸いです。