AI時代の組織戦略:Voicyが目指す未来

AI時代の組織戦略:Voicyが目指す未来 こんにちは!株式会社VoicyでVPoEをやっています山元亮典です。  

2025年5月14日、「Lancers Agent ゆるLT会」にて、「AI駆動開発 導入後のエンジニア組織設計」というテーマでお話しさせていただきました。 今回はその内容をもとに、AI時代における組織戦略について、Voicyの取り組みとともにお伝えします。

AIで組織運営はどう変わる?

AIの進化は、私たちの働き方、そして組織のあり方を大きく変えようとしています。特に重要になるのは以下の3点です。

  • マネジメント力と人間味のインターフェース: AIと人間がチームを組む時代において、AIをマネジメントし、課題を見極め、実行を言語化する能力(5W1H)が不可欠です。同時に、ビジネスの本質である「人を動かす力」や、人間味あふれるコミュニケーションといったソフトスキルの重要性が増していきます。  
  • 新しい価値観の受容: 変化の激しい時代だからこそ、新しい価値観を受け入れる度量が求められます。   スキルのコモディティ化ブリリアントジャークの終焉: AIによって多くのスキルがコモディティ化する中で、個人の能力だけに頼るのではなく、組織として成果を出すことの重要性が高まります。

Voicyが考えるAI時代のプロダクトと組織

Voicyでは、AIの進化に対し、以下のような仮説を持っています。

  • プラットフォーム機能のコモディティ化: 音声コンテンツの企画、作成、編集、拡散といった一連の流れは、AIによって効率化され、やがてはAIを利用しない機能はなくなるでしょう。  
  • 「人の声」のコンテンツ価値の相対的な向上: AIが生成するコンテンツが溢れる時代だからこそ、「人間が作成している」ことの価値、特に人間味を伝える音声コンテンツの価値は相対的に上がると考えています。

N年後にくるブレイクスルーに向けて今やるべきこと

私たちは、1~3年以内に大規模開発においてAIによる劇的な効率化、すなわちブレイクスルーが訪れると予測しています。しかし、LLMの性能向上、優れたAIエージェントの登場、AI駆動のソフトウェア設計や開発文化の確立など、その具体的な実現方法はまだ不確実です。

このような不確実な未来に備え、Voicyが「今やるべきこと」として注力しているのは、以下の2点です。

1. AI中心の開発概念に適応できる文化の醸成

特定のAIツールの使い方に固執するのではなく、変化をいち早く取り入れ、AIと共に開発を進めるというマインドセットを組織全体に浸透させることが重要です。

2. 生成AI活用のジャーニーを通じた主体的なAI活用者の育成

社員一人ひとりが生成AIの可能性を理解し、積極的に活用していくために、Voicyでは以下のようなステップでAI活用のジャーニーを設計し、特に初期の「使う」フェーズまでを手厚くフォローすることで、最終的に社員が主体的に「工夫する」段階へ到達することを目指しています。

  • 知る: 生成AIに関する情報提供、利用時の注意点共有
  • 使ってみたくなる: AIツール希望者への解放、AI機能組み込みプロトタイプの共有
  • 使う: 共有Slackチャンネルでのノウハウ共有、リーダー陣からの積極的な声かけ
  • 効果を実感する: 毎週のLT会での成果発表、目標・評価への組み込み
  • 工夫する: AI開発Dayの開催、AIアンバサダーによるサポート

これらの取り組みを通じて、将来のブレイクスルーに柔軟に対応できる組織基盤を構築しています。

Voicyの具体的な取り組み

生成AI for Customer:

  • プロダクトマネージャーがAIを活用したプロトタイピングを行い、生成AIを利用した新機能開発を積極的に実施しています。  

生成AI for Employee:

  • 希望者にはCursor、Devin、Dify、Claude、Gemini、OpenAIなど、様々なAIツールを開放しています。  
  • 全社で社内オペレーションのAI化を進めており、Geminiも活用しています。  
  • 社内事例を共有するSlackチャンネルを開設し、AI開発アンバサダーとなるエンジニアを設置しました。  
  • エンジニア社内LTで毎週AIに関する話題を取り入れたり(予定)、AI開発Dayの開催(予定)、生成AIでの開発効率化を評価項目に入れる(宣言済)など、AI活用を推進する様々な施策を進めています。  

私たちは、1~3年以内に大規模開発の劇的な効率化が訪れると予測しています。しかし、その実現方法はまだ不確かです。だからこそ、特定のAIツールの使い方に固執するのではなく、「変化をいち早く取り入れる」文化を醸成し、AI中心の開発概念に適応していくことが重要だと考えています。

そのために、「知る」「使ってみたくなる」「使う」「効果を実感する」「工夫する」という生成AI活用のジャーニーにおいて、社員が主体的に「工夫する」フェーズに到達できるよう、積極的にフォローしています。

共に未来を創る仲間を募集中です!

Voicyは、「人の声のコンテンツ価値」を信じ、AIを活用してプラットフォーム開発を進めています。

現在、開発部門のマネージャーは私一人で、エンジニアもまだまだ足りていません。  

  • 裁量を持って働きたい方
  • 音声プラットフォームという技術領域に挑戦したい方
  • 人間味がコアなサービスで、ユーザーに直接感謝される仕事がしたい方
  • 経営とプロダクトチームが近い環境で働きたい方

私たちと一緒に、AI時代の新しいプラットフォームを創造しませんか?ご興味のある方は、ぜひ採用ページをご覧ください!

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